K-1甲子園王者・平本が王座挑戦強奪狙う 打倒・木村ミノルへ「僕は奇跡を起こせる」

K-1実行委員会

K−1甲子園王者 17歳の平本にビッグチャンス

木村“フィリップ”ミノルの対戦相手に抜擢されたK-1甲子園王者・平本 【(C)K-1実行委員会】

 9月22日(火・祝)東京・後楽園ホールで開催される「K−1 WORLD GP 2015 〜SURVIVAL WARS〜」で、木村“フィリップ”ミノルと対戦することが決まった平本蓮のインタビューが届いた。
 11月に予定されるK−165キロタイトルマッチで王者ゲーオ・フェアテックスへの挑戦が有力視される木村の対戦候補の負傷により、前哨戦の相手に抜擢されたのがK−1甲子園2014王者の平本だった。現在17歳ながらプロデビュー3戦3勝(2KO)の好成績を残す平本は、突然訪れたビッグチャンスに「もし僕が木村選手を倒せば、僕がゲーオと戦う可能性だってあると思う。K−1には“絶対”という試合がない」と、大番狂わせを狙っている。

もし木村選手を倒せば僕がゲーオと戦う可能性も

――対戦相手が木村選手に代わるという連絡を受けた時、率直にどんな心境でしたか?

 最初に(梶原)龍児さんから連絡があった時はしびれるような感覚になって、「えっ!? 嘘!?」と思いました。それで「少しだけ考えさせてください」と返事をして、龍児さんからは「5分後にもう一度連絡してくれ」と言われたんです。そこでよく考えてみたら、僕にとってはプラスのことしかないし、木村選手は今一番輝いている選手だから、やるなら今やっても損はないと思うし、断る理由がないので勝負を引き受けました。

――ほぼ即決に近い状況だったのですか?

 ちょっとだけ「どうしよう?」と考えました。でも木村選手と戦うことについては、いつかはやるだろうと思っていたし、それが早まったという感覚ではないですけど、65kgの選手のことはみんないつかやるだろうと思って試合を見ています。だからある程度は自分だったらこう戦おうというのは考えていたし、木村選手は龍児さんと一度戦っているので、龍児さんと対策を練っていきたいと思います。

――木村選手と試合することも少なからずシミュレーションしていたのですか?

 はい。たまに木村選手とやったらこうなるんだろうなって想像していました。試合でこうなって、これをやって、試合後にこんなことを言うって。みんな僕が勝てないと思うのが普通だと思うんですけど、僕は奇跡を起こせると思うので、頑張りたいと思います。

――では65kgのトップ選手と戦うことはそこまで現実味がないことではなかった?

 雲の上の存在とまでは言わないですけど、少し遠い目で関心しながら見ていた部分はあります。でも65kg王者のゲーオ・フェアテックス選手はずっと憧れていて、僕もゲーオと同じ場所の同じ階級でやっているんだという実感をしみじみと感じています。もし僕が木村選手を倒せば、僕がゲーオと戦う可能性だってあると思うし、そこまで考えていれば木村選手にも勝てると思うので、しっかりゲーオと戦うことまで考えたいと思います。

K−1には“絶対”という試合がないと思う

「K−1には“絶対”という試合がない」と大番狂わせを狙う平本 【(C)K-1実行委員会】

――平本選手と木村選手ではキャリアや実績に大きな差があります。その中で自分のここは木村選手に負けていないというものは何ですか?

 昔からのボクシングテクニックもそうですけど、圧倒的に楽なのは気持ちの部分だと思います。僕はもう当たっていくだけなので。体格差もあると思いますが、そこはテクニックで補って、しっかり最高の試合をします。

――対戦相手として木村選手にはどんな印象を持っていますか?

 実は木村選手の毒舌とか会見とか結構好きなんですよ。K−1甲子園に出る前から。だから尊敬のまなざしもありますけど、試合が決まった以上、そこは完全に切り替えて、僕の存在感を見せます。

――ずばり下馬評では木村選手有利の一戦で、この試合は平本選手が波乱を起こせるかどうかの試合でもあると思います。そういった周りの評価や見方は気になりますか?

 みんな僕が負けることを想像していると思いますが、僕には当たって砕けろという気持ちはありません。そうじゃなくてサバイバルをかけた一戦だと思っています。しっかりここを勝ってゲーオにつなげて、そのままゲーオに勝てばK−1戦績5戦5勝でK−1チャンピオンじゃないですか。そうやってプラス思考で考えています。

――例えばスターになる選手や一流選手はこういう試合でこそ勝つものだと思いますか?

 はい。これをモノにできれば成長できると思うし、ステップアップどころかものすごく進化できると思うんですね。会見で魔裟斗さんに「出世試合になるかもしれない」と言ってもらえましたが、K−1には“絶対”という試合がないと思うので、それを見てっほしいですね。僕がこれだけ強いんだぞってところを見せつけたいです。

――誰も予想しないカードが組まれて、誰も予想しない結果が出る舞台がK−1です。平本選手もそれは感じますか?

 そうですね。でもだからこそ結果を残さないといけないと思います。木村選手もゲーオからダウンを奪って勝って、卜部弘嵩選手も残り時間数秒でダウンを取ってハビエル・エルナンデスに逆転勝ちしたじゃないですか。そういう驚く試合が多いのがK−1だと思うので、ここはしっかりモノにしたいと思います。

――後楽園に集まったファンの人たちを総立ちにさせたいですか?

 僕の応援団も、木村選手の応援団も、ノーサイドのお客さんも、みんなが総立ちになるような試合をして、最後に笑ってリングでマイクを握っているのは僕だというイメージはできています。

――1年前は自分がこうなっているとは想像していませんでしたよね?

 はい。1年前はK−1甲子園の決勝に向けて練習していたし、K−1でデビューすることすら想像していませんでした。そういう部分では周りにも感謝しています。

――この試合に勝ったら人生が変わると思いますか?

 今、最もモチベーションが高くなる理由として、ファイトマネーでスポーツカーを一択で買うという夢があります。僕が木村選手に勝ってK−1の地上波を復活させて、若いうちからK−1の中心選手になってスターになりたいと思います!
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